学生の研究テーマ
- 主に植食性昆虫類(とりわけ甲虫類)を材料として、寄主選択・集団の分化・生殖隔離などの視点に基づいた進化生態学的な課題を設定しています。
- テーマ設定では、学生ごとに独立しており、例えば卒業研究なら1年間、修士課程なら2年間で結論が出せる新奇な内容を心がけています。研究室のプロジェクトの一翼を担ってもらう場合もあります。また、研究のレベルが維持される限り、学生自身によるテーマの設定を歓迎します。
ポイント
- 主な手法は野外調査と室内実験です。室内で行うあらゆる実験は「自然の中で生じている現象を理解する」ことを目的とします。よって、まずは野外で何が起きているのかをしっかり把握することが大切です。
- 次いで、自然選択のターゲットとなる表現型を正確に評価する必要があります。これ無しでは、進化や適応のあり方に影響する遺伝的基盤の研究や考察は意味を為しません。
- 研究のスケジュールは季節・天候・昆虫の状態に大きく影響(翻弄?)されるため、様々な場面でフレキシブルかつ適切に対応することが成功につながります。
2023年度
卒業論文
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カメノコハムシ類の同所的共存における生息場所隔離と行動的隔離の寄与. ※生物学分野優秀賞
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山形県内に生息するカメノコハムシの寄主幅に関する基礎的研究.
- フキバッタ類の交尾姿勢および生殖器を含む形態における左右性の検討.
2022年度
卒業論文
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オオニジュウヤホシテントウのワルナスビ利用能力および野外での利用状況の検討.
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ヒユ科食カメノコハムシ類の同所的共存メカニズムに関する予備的研究.
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ポリ塩化ビニールを用いた簡易型Y字管オルファクトメーターの作成および昆虫類を対象とした嗅覚選択実験による有用性の検討.
- ヒゲブトハネカクシ亜科の胸部筋肉形態および好白蟻性種における飛翔筋の喪失.(金尾先生による指導) ※生物学分野優秀賞
- トビムシの多様性と生息環境の解明.(金尾先生による指導)
2021年度
卒業論文
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アザミへの局所適応はヤマトアザミテントウ集団間にどれほどの生殖隔離を生じさせるのかー網室を用いたアプローチ. ※生物学分野優秀賞
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近縁な植食性甲虫間にみられる寄主分割に繁殖干渉は関与しているのか?
- 蔵王山における土壌特性と土壌節足動物相の関係.(金尾先生による指導) ※生物学分野優秀賞
- アシナガシロアリを寄主とする好白蟻性昆虫の地理的分化.(金尾先生による指導)
2020年度
修士論文
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Geographical patterns of local adaptation to host plants in Henosepilachna niponica (Coleoptera: Coccinellidae) and its implications for the development of reproductive barriers. ※生物学分野最優秀賞
卒業論文
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2種のアザミを併用するヤマトアザミテントウ集団の寄主選択に摂食経験は関与しているのか?
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オオニジュウヤホシテントウ大石田集団の寄主利用パターンと寄主利用能力. ※生物学分野優秀賞
- フキバッタ類の交尾姿勢と生殖器形態にみられる左右性の検討.
2019年度
卒業論文
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クララ(マメ科)のバイオアッセイに用いる植食性昆虫に関する予備的研究-飼育系の確立を目指して.
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イナゴ属にみられる生殖器形態の左右性は右利きの交尾に伴って進化したのか? ※生物学科優秀賞
- 逆
ベルクマンクラインがオンブバッタの体サイズに見られる性的二型におよぼす影響.
2018年度
卒業論文
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東北地方のヤマトアザミテントウにみられる寄主植物への非対称な局所適応.※生物学科優秀賞
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有毒植物ハシリドコロにおいて昆虫による食害に応じた防御レベルの地理的変異は生じているのか?
2017年度
卒業論文
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コバネイナゴの交尾行動と雌雄の内部生殖器にみられる左右性との関係.※生物学科最優秀賞
2016年度
卒業論文
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ルイヨウマダラテントウの寄主利用パターンに繁殖干渉は関与しているか? ※生物学科優秀賞
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異なる寄主植物を利用するカメノコハムシ類にみられる潜在的な繁殖干渉.
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イノコヅチカメノコハムシとヒメカメノコハムシとの間の繁殖干渉の検出.
2015年度
卒業論文
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ヒメカメノコハムシとイノコヅチカメノコハムシの寄主植物特異性にみられる地理的変異.※生物学科優秀賞
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セモンジンガサハムシの寄主特異性:東根集団と八戸集団のリンゴ属植物利用能力の比較.
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コバネイナゴの交尾行動にみられる左右性と行動および交尾器形態との関係.
2013年度(北海道教育大学)
卒業論文
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食植性テントウムシの成虫と幼虫の選好性と幼虫の成育能力との関係.
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アロザイム多型を用いたエゾアザミテントウの集団遺伝学的解析.
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バッタ類の交尾相手選択:体サイズとFAおよびDAが及ぼす効果.